「花」
AIRJAM2000に出演した「喜納昌吉&チャンプルーズ」の事は全く知らなかった。
私と同様、あの場に居合わせた、殆どのキッズも知らなかったのではないだろうか?
スタンド席とアリーナが出入り自由であった為、
全く知らないオッサンバンドであった「喜納昌吉&チャンプルーズ」を
友人4人でスタンド席から観る事にした。
見下ろすアリーナも皆座り込んで、完全な休憩モードである。
スタンド席からその光景を眺めながら、「喜納昌吉&チャンプルーズ」に同情した。
演者にとってこれ以上の屈辱は無い。
持ち時間は30分である。
ラウドミュージックにしか興味の無い若者相手に30分である。
オレならば心が折れるだろう。
「無理だわ。観てるのも辛い」
オレの心配を他所に全身全霊のステージを繰り広げていく「喜納昌吉&チャンプルーズ」
勿論キッズの反応は無い。
確かラスト前の曲で、何処かで聴いたメロディが流れたのである。
『花』
誰もが知る名曲である。
状況は一変した。
誰も見向きもしなかった「喜納昌吉&チャンプルーズ」の演奏に合わせて、
キッズ数万人が手を振り始めたのである。
「喜納昌吉&チャンプルーズ」はそれまでと同様、全身全霊のステージを続けるのみである。
オーディエンスに媚びるようなマネはしない。
ラストは『ハイサイおじさん』
千葉マリンスタジアムは夕陽に照らされ、真っ赤である。
その光景に言葉も出ない位に感動した。
サングラスで友人達は気付かなかっただろうが、涙が出た。
その後「喜納昌吉&チャンプルーズ」を観る機会を得られぬまま、数年が過ぎていった。
ある年の社員旅行で沖縄行きが決定した。
当時から沖縄をウロついていたオレは、
国際通りには喜納昌吉の経営するライブハウス『チャクラ』がある事は知っていた。
しかし、何故か入店する度胸が無かったのだ。
もう一度『花』を聴きたい。
今回は行くと決めていた。
同室のO氏を誘い『チャクラ』へ入店した。
当然客層は50〜70歳…
完全に最年少である…
O.Aのライブが終わると、スクリーンに喜納昌吉の過去の映像が流れて、テンションは密かに高まる。
チャンプルーズはスタンバイ完了。
客電が落ち、喜納昌吉の登場である。
物凄いオーラである。
圧倒的な存在感である。
三線の音色が突き刺さる。
まだ歌い始めてもいないのに完全に心を奪われてしまったのだ。
本当に何の演出も無い。
大した照明も無い。
超越していた。
既に還暦を越えていたであろう。
化け物だった。。
左巻きのMCは好きではないが、政治家でもある喜納昌吉の話はすんなり聞けてしまう。
『花』
念願叶って喜納昌吉のホーム沖縄で聴く事ができたのだ。
ライブが終わり、ハコを出ようとすると沖縄訛りで声を掛けてくる人がいる。
なんと、喜納昌吉本人である。
オッサンに混じって、若僧が2人。
気になって声をかけて頂けたのだろう。
AIRJAM2000から今日までの事を、駆け足で伝え、Tシャツにサインを戴いた。
『全ての武器を楽器に』
喜納昌吉のキャッチコピーである。
喜納昌吉の理想論は好きでは無いが、生き様は好きだ。
考え方は違えど信念を貫く人間は尊敬できる。
Tシャツは今もクローゼットの奥に保管してある。
では、また
平光輝好
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