こんにちは。岐阜の買取専門のリサイクルショップ。高価査定がウリです。ヒライヤの代表、ヒライサトシです。
先日のブログでも書きましたが、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」を岐阜市柳ヶ瀬のCINEXで見た際、その監督のトークショーが近々同じ場所で開催される事を発見しました。
「湯を沸かすほどの熱い愛」があまりに最高なので、それを撮った「中野量太監督」がどんな人物なのかと。僕は非常に興味があって。
しかもまさかのこの岐阜にこのタイミングで来るなんて!
こんなに運命的な事はなかなか無いので、予定を合わせ行ってきました。
僕は決して映画通なワケではありません。
昼の3時。柳ヶ瀬CINEXの大ホールには、100人ほどのお客さんが入っていました。その日も「湯を沸かすほどの熱い愛」の上映があり、トークショーはその後でした。
(今回のこのトークショーは、岐阜新聞主催のイベントで、「岐阜、柳ヶ瀬に良い映画を持ってこよう!町おこし的な1年くらい続いてる活動」みたいなんですよ。前は樹木希林さんが来たみたいです。素晴らしいですね。)
盛大な拍手に迎えられて、監督登場。
ニコニコした笑顔でゆっくり登場し、マイクを渡されてご挨拶。
中野監督は第一印象、物腰の柔らかいとても優しい口調で話す、笑顔溢れる普通の男の人でした。
ただ、やはりこの人、全然違いましたね。
しゃべりだして10秒、ほんの一瞬で会場の人達がこの中野監督に心を惹かれるのがわかりました。すごい人間力。僕もグッと心を掴まれました。
そこから40分。ユルく、楽しく、和やかに、「湯を沸かすほどの熱い愛」の制作秘話や、監督ご自身の生い立ち、人生の話など。いろんな話をしてくれました。
そのトークショーの内容を簡単に説明すると、
中野監督は、要するに超無名な人だったのに、いきなりこの映画でこんな名作を生み出したもんだから、数々の賞をもらい今、色々盛り上がって大変って感じで。
もうすぐアカデミー賞もあるし。(僕がアカデミー賞の会場に座るのはなんか笑っちゃいます 監督談)
今の日本の映画界で、無名の監督のオリジナルストーリーの映画を撮るとゆう事はかなり難しい事みたいで。
それでも今まで、中野量太監督は、オリジナルストーリーで映画を取ることにかなりこだわっていたみたいなんです。
確かに、世の中、小説や漫画が原作の映画ばっかりですよね。本が売れ、なにかの賞をとったら映画化されるみたいな、王道の流れですよね。
ただ、中野監督はそれが絶対嫌だったみたいで。自分の作った脚本で、自分の映画を作る事にとにかくこだわって下積みを過ごされたみたいです。
ミュージシャンでゆうなら、自分の作った歌で売れなきゃ意味ねえだろって事ですね。
数年前に、前作の「チチを撮る」とゆう映画を自主制作で撮り、それが何かの賞をもらい。そこからのチャンスで、今回の映画をとってみないかと話をもらったみたいで。
で、とにかくこの映画の脚本を一生懸命書いたらしいです。
その時点で、キャストはまだ何も決まっていなくて、「おかあちゃん役」を宮沢りえにオファーする時も、こんな無名の監督の映画を宮沢りえがオッケーしてくれる訳はないけど、脚本さえ本人に読んでもらえたら、いける自信はあって。たまたま、宮沢りえが大きな仕事にキリがついたタイミングで、この脚本が手元に届き、たまたまある日の午前中に本を読んでくれて。そしたらその日の午後には出演のオッケーを出してくれて。返事をする前に監督に会いたいとゆわれ。カフェで会って緊張した話。全てはこの宮沢りえの出演オッケーから、エンジンがかかったようにこのプロジェクトが進みだした話。
役者さん達もまた、自分の様に映画やギャラの大小ではなく、ちゃんと良い本を、良い映画の登場を待ってるんだって事がわかった。それが分かった事が、今回僕にはすごく大きな事だったんだ。とか。
本当に色々な話をしてくれました。
めっちゃくちゃ面白い話でした。
話を聞けば聞くほど、監督さんは超魅力的な人で。きっと会場みんなファンになりましたね。帰りのパンフレット、サインの行列がやばかったです。ほぼ全員並んだんじゃないかな。
僕のチープな言葉で申し訳ないけど、中野監督の人間像は、
めちゃくちゃ物腰も柔らかく、謙虚で、口調もとても優しく、穏やか。
いわゆるかなり優しい人と言われそうな感じの人です。
ただ、この人たる真髄は別の面にあり、
ブレないしっかりとした意志をもって、それを遂行する行動力を持ち、人の気持ちのわかる頭の良い人。哲学家で、感受性がケタ違いに高い人。
大衆には流されず、常識と呼ばれる物に対してもちゃんと疑問を持てる人。本当に正しい事が何かを自分の判断において分かっている人。って感じかな。
監督さんは、下積みに16年もかかって、やっと今があるみたいですが。。
長く時間がかかっても、最終的に表に出てくる人は違いますね。脱帽です。圧倒的な人間力でした。
僕は誰かの哲学を垣間見て、感動する事ってほぼないのですが、中野監督は違いました。とても感動しました。
僕なりのトークショーのハイライトシーンを1つ。お客さんから監督への質問コーナーの一節です。
お客さん「映画の中で、みんなで食事をするシーンが多かったですが、なぜですか?」
監督はとてもゆっくり、とても丁寧に、僕らに伝わるように話します。
「現代における家族ってモノは、昔みたいに、家族とはこうゆう形だ。みたいな明確な形はないと思っていて。核家族や、お父さんお母さん子供みたいな構図が家族だ。みたいな。the家族みたいな形はもうないと思っていて。じゃあなにが家族なのかとゆうと、同じ食卓を囲み、同じ物を一緒に食べる人が、僕は家族だと思うんです。だから、この映画でも血の繋がりとかではなく、あれは家族なんだと表現しています。」と答えられました。
ウチの奥さんは、監督のこの話に感動して隣で泣き始めました。
僕は知っていますが、奥さんは監督の言ったコトと同じ哲学を持ち、生きています。
奥さんの言葉でゆうと、「本気で食事で人を幸せにするコト」
「湯を沸かすほどの熱い愛」でも、1人の大きな愛で、人が集まり、みんなが幸せになる様が描かれています。それは大きな家族でした。
僕らもそんな事ができればいいなと思っています。
こうやって考えてる人はちゃんといるんだな。この人に会いに来て良かったです。
とてもとても素敵な監督さんが作った映画「湯を沸かすほどの熱い愛」
何度も言いますが、とても良い映画です。
皆さん是非DVDでもいいので観て下さい。ちなみに僕は、今小説でまた読んでいます。
夕方の4時半。
トークショーを終えて映画館から出ると、
CINEXの向かいではローカルアイドルが特設ステージで歌って踊っていました。結構な数のオタク達が集まり、その野太い声援がアーケードに響き渡り、大盛り上がり。
その隣では高島屋からでてきた紙袋を抱えたお年寄り達。笑顔。
そのお年寄り達をかきわけ、みんなのギリギリをスケボーで駆け抜けていく3人の少年。
そのすべてをうっとおしそうに見る昼間のノーメイクの出勤前のキャバ嬢。
CINEXの1Fのゲーセンの入り口には座り込んだヤンキーや、冬なのにアイスを食べる女子高生。
ベビーカーをひいた若い夫婦と、それに目を向けるお腹のパンパンなウチの奥さん。
たった半径10メートルの円の中にコレだけの密度でこれだけの人間が集まる岐阜柳ヶ瀬。
これってもしかして最高なんじゃないかと思いました。イオンの中ではありえない。
僕たちは岐阜にもっとお金を落とすべきです。アマゾンや、楽天ではなく、岐阜へ。外貨を稼いで内で使う。もっと意識を持って、内へ。
トランプに負けてる場合じゃないです。もう一度ここから岐阜を育てていきたいですね。
最後まで読んで頂きありがとう御座いました。
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